アマゾンは、私たちがすでに失ってしまったステキな知恵や、ヒトとしての心がある所

本いろいろ

今回ご紹介する本は、「アマゾン、インディオからの伝言」

この本の著者 南研子さんは、RAINFOREST FOUNDATION JAPAN というNGOを作った方です。

特定非営利活動法人 熱帯森林保護団体(RFJ : Rainforest Foundation Japan)
アマゾンの熱帯林及びそこに暮らす先住民の保護を目的に発足した特定非営利活動法人 熱帯森林保護団体(RFJ:Rainforest Foundation Japan)のウェブサイトです。

ひょんなことからアマゾンに関わり、その魅力に取りつかれ、そして「この人、アマゾンから愛されてるんじゃない?」というような、目に見えないモノとのやり取り。

そして、読み終わると、思わず自分の生活を振り返ってしまうような……。この、不思議な魅力あふれる本を、ご紹介しますね!


「子どもっていいなぁ」

南さんは、日本の社会の中では、子どもが苦手とのこと。

しかし、

インディオの子どもと接して初めて「子どもっていいなぁ」と思ってしまった。本来こうなんだ。変に大人が色づけし方向を決めてしまうから個性が「イヤダ」と叫び、そのストレスで反発したりヒステリーになったりするのだろう。

アマゾン、インディオからの伝言 南研子著 ほんの木 p88

日本では、保育園、幼稚園から「画一的」に育てられますからね~。

枠からはみ出ると、親が呼び出されて「どういう教育してるんですか」と注意されたり。私も、何度も指摘されました……。

枠にはめられない子どもは「心がのびのびしていて、自己肯定感も高いんだろうな」と思いますよ。


空気が違う!

これ、当たり前の話なんですけど……ホント、違うんです。私の場合は、「自分の田舎と、今いる都会の空気が」ですけどね。

カネとコロナが渦巻く世界から抜け出そう!その方法を伝授します。|43企画:分析屋 化学&価値を分析する 環境計量士&生き金マイスター|note
 久々に帰郷しました。コロナ禍で先延ばしにしていたのですが、両親が入院したり手術したり……。入院すると死ぬまで会えなくなりますから。落ち着いている今が行き時と判断しました。  私が住んでいるのは大都市圏。コロナが猛威を振るっているとき、義父が危篤になりました。夫は病院から呼び出され、飛行機に飛び乗り帰省したのですが、...

南さんは

呼吸することがこんなに、自然なんだと感じる。五感が冴え渡っている。都会に居ると、いつも目の前に一枚薄紙が下がっているようだったのだ、それがない。

アマゾン、インディオからの伝言 南研子著 ほんの木 p86

と表現していますけど、ホント、そんな感じ。自然豊かな所に滞在すると、頭がすっきりしませんか?それ、気のせいじゃありませんよ。


ジャングルに入ると、植物が話しかけてくる

インディオの呪術師に「呪術師の修業は難しいの?」と尋ねたところ、

「いやあ、簡単なことさ。一人でジャングルに入り、心静かに座る。そうすると植物の方から語りかけてくるのさ。植物は人間の役に立ちたいと言っているよ。たとえば頭痛を治す薬がほしいなあと思うと、ある草が『私を煎じて飲みなさい』というように、たくさんのことを教えてくれるのさ。わしは、ただ言われたとおりにするだけさ」

アマゾン、インディオからの伝言 南研子著 ほんの木 p101

「え”……」と思った方。こんな事ありませんか?

「今日は、温かいモノが食べたいなぁ」
「このお茶、何だか今日は体に染み渡る……」

それと一緒です。ちなみに、「薬草のちから」という本がありまして、

著者の新田理恵さんが、「ブラインドテイスティング」というワークショップをすると、薬草茶の効能と自分の症状が

「うわーーー、すごい思い当たります!これが自分に必要だったんですね」という人が、どんどん出てきます。

薬草のちから 新田理恵著 晶文社 p44

だから、体は主張しているんですよ。それを「認識できるか否か」が、問題なんですね。


『幸せ』『寂しい』という言葉がない

シングーという場所には「幸せ」「寂しい」という言葉がないそうです。理由は、

  • 貨幣制度が確立していないから、貧富の格差がない
  • どんなことも平等
  • 競争がない
  • 個人のペースを重んじる

体の不自由な人も含め、すべて「個性」としてとらえるから。


日本では「居場所がない」っていう話をよく聞きますが、

増え続ける子どもの自殺、改善のキーワードは「居場所」(平岩国泰) - 個人 - Yahoo!ニュース
9月1日は1年の中で子どもの自殺が最も多い日として知られています。残念ながら昨年も今年も子どもの自殺が増え続けています。何が要因なのか、また解決の方向性はあるのか、考えていきたいと思います。

ジャングルでは、ヒトとして常に満たされているので、「幸せ」「不幸せ」の概念すらありません。


つまり、「人間らしくなれる場所」

この本を読んで感じたのが、「自然の中って、人間らしくなれる場所」って事ですね。

なぜなら、資本主義では、お金があったって、必要なモノが買えない時があるんです。

インドネシアが輸出禁止!パーム油を使っている身近なものとは?|43企画:分析屋 化学&価値を分析する 環境計量士&生き金マイスター|note
2022年4月22日、インドネシア政府は「4月28日からパーム油の輸出を禁止する」と発表しました。 インドネシア、パーム油の輸出を禁止 国内供給確保で インドネシア政府は22日、パーム油とその原材料の輸出を28日から禁止すると発表した。同国は世界最大のパーム油生産国で、世界 jp.reuters.com...

つねに「売ってくれるかな?」「このお金、誰かに取られたりして!」ドキドキしていたら、安心なんてできません。

それに対し、自然があれば「衣食住」すべて整っています。だから、あくせく働く必要もないし、受験勉強の必要もないんです。結局、私たちは「資本主義」の中で、お金に踊らされているんですよ。

お金に使われる人生は、消耗戦

この本は、「人間は、お金に振り回されるのために生まれたわけじゃない」「生きるための手段の1つとして、お金がある」ってことを、思い出させてくれる一冊でした。

Amazonでは試し読みもできますので、興味のある方は、覗いてみてください。

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