今回ご紹介する本は、「アマゾン、インディオからの伝言」
この本の著者 南研子さんは、RAINFOREST FOUNDATION JAPAN というNGOを作った方です。

ひょんなことからアマゾンに関わり、その魅力に取りつかれ、そして「この人、アマゾンから愛されてるんじゃない?」というような、目に見えないモノとのやり取り。
そして、読み終わると、思わず自分の生活を振り返ってしまうような……。この、不思議な魅力あふれる本を、ご紹介しますね!
「子どもっていいなぁ」
南さんは、日本の社会の中では、子どもが苦手とのこと。
しかし、
インディオの子どもと接して初めて「子どもっていいなぁ」と思ってしまった。本来こうなんだ。変に大人が色づけし方向を決めてしまうから個性が「イヤダ」と叫び、そのストレスで反発したりヒステリーになったりするのだろう。
アマゾン、インディオからの伝言 南研子著 ほんの木 p88
日本では、保育園、幼稚園から「画一的」に育てられますからね~。
枠からはみ出ると、親が呼び出されて「どういう教育してるんですか」と注意されたり。私も、何度も指摘されました……。
枠にはめられない子どもは「心がのびのびしていて、自己肯定感も高いんだろうな」と思いますよ。
空気が違う!
これ、当たり前の話なんですけど……ホント、違うんです。私の場合は、「自分の田舎と、今いる都会の空気が」ですけどね。

南さんは
呼吸することがこんなに、自然なんだと感じる。五感が冴え渡っている。都会に居ると、いつも目の前に一枚薄紙が下がっているようだったのだ、それがない。
アマゾン、インディオからの伝言 南研子著 ほんの木 p86
と表現していますけど、ホント、そんな感じ。自然豊かな所に滞在すると、頭がすっきりしませんか?それ、気のせいじゃありませんよ。
ジャングルに入ると、植物が話しかけてくる
インディオの呪術師に「呪術師の修業は難しいの?」と尋ねたところ、
「いやあ、簡単なことさ。一人でジャングルに入り、心静かに座る。そうすると植物の方から語りかけてくるのさ。植物は人間の役に立ちたいと言っているよ。たとえば頭痛を治す薬がほしいなあと思うと、ある草が『私を煎じて飲みなさい』というように、たくさんのことを教えてくれるのさ。わしは、ただ言われたとおりにするだけさ」
アマゾン、インディオからの伝言 南研子著 ほんの木 p101
「え”……」と思った方。こんな事ありませんか?
「今日は、温かいモノが食べたいなぁ」
「このお茶、何だか今日は体に染み渡る……」
それと一緒です。ちなみに、「薬草のちから」という本がありまして、
著者の新田理恵さんが、「ブラインドテイスティング」というワークショップをすると、薬草茶の効能と自分の症状が
「うわーーー、すごい思い当たります!これが自分に必要だったんですね」という人が、どんどん出てきます。
薬草のちから 新田理恵著 晶文社 p44
だから、体は主張しているんですよ。それを「認識できるか否か」が、問題なんですね。
『幸せ』『寂しい』という言葉がない
シングーという場所には「幸せ」「寂しい」という言葉がないそうです。理由は、
- 貨幣制度が確立していないから、貧富の格差がない
- どんなことも平等
- 競争がない
- 個人のペースを重んじる
体の不自由な人も含め、すべて「個性」としてとらえるから。
日本では「居場所がない」っていう話をよく聞きますが、

ジャングルでは、ヒトとして常に満たされているので、「幸せ」「不幸せ」の概念すらありません。
つまり、「人間らしくなれる場所」
この本を読んで感じたのが、「自然の中って、人間らしくなれる場所」って事ですね。
なぜなら、資本主義では、お金があったって、必要なモノが買えない時があるんです。

つねに「売ってくれるかな?」「このお金、誰かに取られたりして!」ドキドキしていたら、安心なんてできません。
それに対し、自然があれば「衣食住」すべて整っています。だから、あくせく働く必要もないし、受験勉強の必要もないんです。結局、私たちは「資本主義」の中で、お金に踊らされているんですよ。
この本は、「人間は、お金に振り回されるのために生まれたわけじゃない」「生きるための手段の1つとして、お金がある」ってことを、思い出させてくれる一冊でした。
Amazonでは試し読みもできますので、興味のある方は、覗いてみてください。
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