【気候危機を脱する】これからの成長まるわかり!方法はこの5つ

食物とおカネ

ここでは『人新世の「資本論」』から脱成長コミュニズムの実践の考え方をご紹介しています。

こちらもご参照ください

気候危機は待ったなし。では、私はどうすればよいのだろう、と、お考えのあなた。

斎藤さんは『資本論』に秘められた真の構想を、分かりやすく5つにまとめてくださいました。

使用価値経済への転換

コロナの国産ワクチンが全く出来ません。日本って科学立国じゃなかったの?そういう意見をよく聞きます。

「お金」だけが結果ではないのに

科学はすぐお金になるものではありません

山のように基礎的なことを研究して、そこから実用技術が生まれます。基礎研究時点では全くお金になりません。効率が悪いので科学研究費が獲得できません。徐々に基礎研究をする人が少なくなります。

そして科学技術の進歩が鈍るのです。

ワクチン製造は手法がある程度確立されています。色んな感染症が流行しますが、それは発展途上国での話。そのワクチンを開発してもお金にならないので研究が進みません。

「お金」優先が生んだ結果

研究に必要な防護用品(防護服、マスク、手袋など)、実験用器具も人件費の安い海外で作ります。

そしてコロナ禍になりました。

生きるために必要なものはマスク、防護服、消毒薬でした。これからはワクチンです。そして、一番大事なのは自己免疫力だと思います。

生産の目的を商品としての「価値」の増大ではなく、「使用価値」にして、生産を社会的な計画のもとに置くのだ。別の表現を用いれば、GDPの増大を目指すのではなく、人々の基本的ニーズを満たすことを重視するのである。これこそ、「脱成長」の基本的立場にほかならない。

人新世の「資本論」 p302
  • 価値:「お金」という価値観で測るもの
  • 使用価値:「生きるため」という価値観で測るもの

詳しくはこちらを参照ください。

【生き金】使用価値と価値|43企画:分析屋 化学&価値を分析する 環境計量士&生き金マイスター|note
斎藤幸平さんの著書 人新世の「資本論」 そこに 「使用価値」 「価値」 という考え方が出てきます。 人新世の「資本論」P247 より引用します  マルクスの用語を使えば、「富」とは、「使用価値」のことである。 「使用価値」とは、空気や水などがもつ、人々の欲求を満たす性質である。 これは資本主義の成立よりもずっ...

現在のような消費主義とは手を切って、人々の繁栄にとって、より必要なものの生産へと切り替え、同時に、自己抑制していく。これが「人新世」において必要なコミュニズムなのだ。

人新世の「資本論」 p302

物事を測る価値観を「お金」から「生きるため」に変更します。使用価値のある、地球規模で循環する、免疫力を高める持続可能な生活をすることが、最重要項目になります。

労働時間の短縮

必要のないものを作るのをやめれば、社会全体の総労働時間は大幅に削減できる。労働時間を短縮しても、意味のない仕事が減るだけなので、社会の実質的な繁栄は維持される。それどころか、労働時間を減らすことは、人々の生活にとっても、また自然環境にとっても好ましい影響をもたらす。

人新世の「資本論」 p303

機械を使って労働時間を短くするには注意が必要です。機械のつくられ方、動かす方法が持続可能かどうか、よく確認する必要があるからです。

大工場は大量の化石燃料や地下資源を使い、「閉鎖的技術」も開発に膨大な資材を使います。

  • 開放的技術:皆が仕組みを知ることができる技術
  • 閉鎖的技術:一握りの人しか仕組みを知ることができない技術 <例>ゲノム編集、遺伝子組み換え

二酸化炭素排出量を削減するための生産の減速を、私たちは受け入れるしかない。そして、「排出の罠」で生産力が落ちるからこそ、「使用価値」を生まない意味のない仕事を削減して、他の必要な部門に労働力を割り当てることがますます重要になる。

人新世の「資本論」 p306

生きるために必要なことだけを、すればよいのです。

画一的な分業の廃止

現代の労働は、効率的に生産するため、画一化が進んでいます。特に大工場の現場レベルでは、たくさんの非正規労働者が、画一的な労働をしています。

単純作業は「効率的」だが、一つの間違いが致命的

工場では一度に大量にモノが作られます。配合、手順を間違えると全て使えなくなります。細心の注意を払っても毎年間違いが起きます。

どこで何を間違ったのか調べてほしい、という依頼が分析室に回ってきます。工程表を見ながら失敗品を分析します。大体が人によるうっかりミスでした。

問題点をみんなで考えます。考える手法も開発されています。対策を練るのですが、やはり別なところで間違うのです

実は「画一的な分業」が「間違いの仕組み」

仕事の全体像と、自分の仕事のつながりを把握していないと、人は期待された通りに動けません。

そのためには仕事の内容を一から十まで正しく把握し、自分の仕事がどの歯車か、実感する必要があります。

しかし現場で見たのは、目前の仕事をこなすのに追われる正社員。非正規社員に指示を出し、どうにか仕事をこなすので精一杯です。非正規社員は業務の全容を教えてもらえません。自分の仕事のつながりが分からないので、注目点が正社員とずれると、間違いが起きます。

実際の仕事の流れを正確に把握している管理職はいません。多忙のため、細かいことは現場に丸投げだからです。まして、材料がどこから来て、販売した製品が環境中でどう作用するのか、考える余裕のある役職者は存在しませんでした。

人間らしい労働を取り戻すべく画一的な分業をやめれば、経済成長のための効率化は最優先事項ではなくなる。利益よりも、やりがいや助け合いが最優先させるからだ。そして、労働者の活動の幅が多様化し、作業負担の平等なローテーションや地域貢献などが重視されれば、当然、これも、経済活動の減速をもたらす。それは望ましい事なのである。

人新世の「資本論」 p309

自分の作業の意味を知り、一から十までこなせる技術を身に着けるのが、間違いを起こさない一番の対策です。

さらに、その仕事が生活に必要で、お客様の喜ぶ姿を直接目にする機会があれば、心からやりがいを感じられます。

私たちは「働くために生きている」のではありません。「生きるために働いている」のです。「画一的な分業の廃止」は、仕事との関係を見直す機会を与えてくれます。

生産過程の民主化

生産過程の民主化とは、「アソシエーション」による生産手段の共同管理である。つまり、なにを、それだけ、どうやって生産するかについて、民主的に意思決定を行うことを目指す。当然、意見が違うこともあるだろう。強制的な力のない状態での意見調整には時間がかかる。「社会的所有」がもたらす決定的な変化は、意思決定の減速なのである。

人新世の「資本論」 p311

知識、技術は「開放的」になり「コモン」として管理されます。

自己抑制した上で、みんなで話し合い、納得した結論を出します。パワハラはなくなります。

エッセンシャル・ワークの重視

一般に、機械化が困難で、人間が労働しないといけない部門を、「労働集約型産業」と呼ぶ。ケア労働などは、その典型である。脱成長コミュニズムは、この労働集約型産業を重視する社会に転換する。その転換によっても、経済は減速していくのだ。

人新世の「資本論」 p313

ケア労働は「使用価値」があり、生きていくのに必要な「開放的技術」です。心が通じる、思いやるなど目に見えない労働は数値化が難しく「価値」がなかなか認められません。そのため低賃金になりがちです。

「閉鎖的技術」難しいこと、と勘違いされます。その技術がどんなものか、わかった途端、意味のない仕事だったとばれます。

コロナ禍でテレワークが普及し自分がいなくても業務に支障が出なかったと気付いた高給取りがたくさんいました。

給料は「使用価値」に準じて、生きていくのに必要なだけもらえる仕組みにすればよいのです。

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