私たちは、人間として1人で生きていると思っています。けれども、「それは違うんじゃないのかな?」という別視点で書かれた本がコチラ。
これを読めば、
- 花粉症
- Ⅰ型糖尿病
- 多発性硬化症
- 自閉症
- アトピー性皮膚炎
- ぜん息
- アレルギー
こんな病気の原因が、分かるかもしれませんよ!
あなたの体は、9割が細菌
まず、「9割が細菌」の意味を説明しますね。
ヒト細胞はたしかにサイズや重量の点では大きいが、数で比べれば共生微生物の細胞の方が10倍も多い。
あなたの体は9割が細菌 アランナ コリン著 河出文庫 p22
細胞数は、「共生微生物が9割」「ヒトが1割」なのです。
さらに、
ヒトの遺伝子の数は、線虫とほぼ同じ、2万1000個だった。ヒトゲノムのサイズは植物のイネの半分しかなく、3万1000個の遺伝子を有するミジンコにもはるかに及ばなかった。
あなたの体は9割が細菌 アランナ コリン著 河出文庫 p24
ヒトが持っている遺伝子って、とても少ないのですよ。
これだけしか遺伝子がなくても生きていけるのは、一緒に暮らしている「マイクロバイオータ」と呼ばれる共生微生物の遺伝子が440万個あるから。
微生物の440万個の遺伝子は、2万1000個のヒト遺伝子と協力しながら私たちの体を動かしている。遺伝子の数で比べれば、あなたのヒトの部分は0.5%でしかない。
あなたの体は9割が細菌 アランナ コリン著 河出文庫 p24
「遺伝子の量」から見ると、「あなたの体は、9割5分が細菌」なのです。
「マイクロバイオータって、どんなことをしているの?」って思いますよね。では、マイクロバイオータの働きを、詳しくご紹介します。
ビタミン、ホルモン、酵素の合成
人には、いろんなマイクロバイオータが棲みつき、私たちが生きるのを手助けしています。たとえば「必須ビタミン」「ホルモン」「酵素」。
人がマイクロバイオータに「外注」して、作ってもらっています。
体重の調整
マイクロバイオータが働くには「エサ」が必要です。そのエサとは「私たちが食べたもの」。……ということは、「食べた分、太る」というのは、間違いじゃないですか?
これは「カロリーイン、カロリーアウト」の法則を根底から覆す。単に食事のカロリー計算をするのではなく、そこから吸収するエネルギーの量を知らなければならないのだ。
あなたの体は9割が細菌 アランナ コリン著 河出文庫 p104
この問題に、真剣に取り組んだ研究者がいます。
この疑問の答えは、ゴードンの研究室で3番目の研究グループの一員だった大学院生のピーター・ターンバウが見つけた。ターンバウは無菌マウスにレイが使ったのと同じ遺伝性肥満マウスの微生物を移し、別の無菌マウスに通常マウスの微生物を移して、どちらのマウスにも同量のエサを与えた。14日後、肥満マウスのマイクロバイオータを移されたマウスは太り、通常マウスのマイクロバイオータを移されたマウスは太らなかった。
あなたの体は9割が細菌 アランナ コリン著 河出文庫 p103
肥満マウスは2%多く、エサからカロリーを吸収していたそうです。つまり……
「やせ菌」って、本当にいるんですね~。なので「栄養学」を丸呑みするのは、危険ですよ。
摂取カロリーは実際にどれだけ食べているかよりも、腸がどれだけ吸収するかで決まる。
あなたの体は9割が細菌 アランナ コリン著 河出文庫 p108
マイクロバイオータを見ないと、「太る原因」は見えてきません。
遅発性自閉症のきっかけ?
ある時期に「抗生物質」を徹底的に使うと、マイクロバイオータが混乱し、いろんな病気の原因になるかもしれませんよ。その1つが「遅発性自閉症」。
アンドルーは、生後15か月の時、耳の感染症を治療するため、抗生物質の投与を受けたところ……
この最後の治療期間中に、アンドルーのふるまいが変わった。最初はちょっと酔っ払ったような感じで、にこにこと、よろめきながら歩いた。「ほろ酔いした人のようでした」とエレンは言う。
あなたの体は9割が細菌 アランナ コリン著 河出文庫 p127
・・・・・・
だが、ホロ良いは長続きせず、1週間後にアンドルーは人が変わった。不機嫌に引きこもっていたかと思うと、とつぜん怒り出し、1日じゅう叫び声をあげる。
・・・・・・
アンドルーには消化器系の症状がほかにも出てくるようになった。下痢が止まらず、大量の粘液と、未消化の食べ物が出てきた。
アンドルーの母であるエレンは必死に勉強し、「抗生物質でマイクロバイオータが乱れ、破傷風菌に感染。その神経毒素が迷走神経をとおって腸から脳に到達して、アンドルーのふるまいを変えたのでは」という仮説を立てました。
協力してくれる医師を見つけ、アンドルーに破傷風菌に効く抗生物質を投与した結果、
リチャード・サンドラーが破傷風菌を殺す抗生物質の投与を開始して2日後、アンドルーの多動は驚くほど落ち着いた。エレンはそのときのことをこう語る。「これほどまでに効くとは思っていませんでした。2週間目に入ると、正しいランプが1つまた1つ点灯していくように戻っていきました。私は息子のトイレ訓練を開始しました。4歳になって、やっとですよ。2週間ほどで習得しました。そしてこの3年ではじめて、息子は私の言うことを理解できるようになったんです。」
あなたの体は9割が細菌 アランナ コリン著 河出文庫 p138
抗生物質をやめると、振る舞いが戻ってしまうようですが、「自閉症と腸内細菌の関係」の深さを示すのには、十分ですよね。
21世紀病の原因は、マイクロバイオータの乱れ?
ある時期に「徹底的に抗生物質を投与」されると「自閉症」になる……というほかにも、
- 食物アレルギー
- アトピー性皮膚炎
- ぜん息
- 皮膚アレルギー
- 1型糖尿病
- 多発性硬化症
- 乾癬
- クローン病
- 潰瘍性大腸炎
- 狼瘡
- 肥満
- にきび
……1950年以降に増えた病気や、西洋化されていない地域では見られない病気には、「マイクロバイオータの乱れ」が関係しているかもしれません。
善玉菌専門の抗生物質「グリホサート」
何かと話題の「モンサント」「ラウンドアップ」「グリホサート」
バイエルに買収されたモンサントが開発した「ラウンドアップ」という農薬、その有効成分「グリホサート」は、生合成反応経路「シキミ酸経路」が正常に働くのを邪魔します。この経路は植物が生きていくのに必要なモノ。だから、草がすぐ枯れるんです。
この事件でも、その「植物を殺す力」が話題になりましたね~
メーカーによると「安全です」
ということですが……
人間にはマイクロバイオータがいます。乳酸菌、ビフィズス菌などの善玉菌はシキミ酸経路を使っているので、グリホサートの影響を受けます。
それでもメーカーの「安全です」を、信じますか?
国会でも質疑応答があったけど……
実はこの件、「グリホサートは腸内細菌に影響ないんですか?」と国会でも話題になったのに、当時の総理大臣は「調べていないのでわかりません」と発言。
※詳しくはこちら
調べていないのに「安全」って言えますか?
米国・豪州では集団訴訟
このラウンドアップをめぐり、米国では大規模な集団訴訟が起きました。結果、バイエル(モンサント)は和解金に1兆円を支払うことに。
ただ、これだけ支払っても、1/4の訴訟が残っているんです。
そして、オーストラリアでは集団訴訟が始まりました。
これでも「安全」と信じますか?
日本のスーパー、コンビニの食品に入っている「グリホサート」
そんなグリホサート、日本の食品には普通に入っているんです。
給食のパンからも「善玉菌専門の抗生物質」である「グリホサート」が検出される……安全であるはずの給食が、コレでいいと思いますか?
「安全」を自分で考えよう
つまり、人間が使う遺伝子は「9割が微生物由来」なのに、その「善玉菌を殺す農薬」が食べ物に入っているんです。それなのに
- 農薬を作るメーカーは「安全」という
- その農薬は、ホームセンターやドラッグストアで販売されている
- 政府は農薬の安全性を「調べない」
- 日本で流通する食品に、その農薬が入っている
- 外国では裁判沙汰になっているけど、日本では報道されない
コレが「安全」かどうか、自分で判断しませんか?健康被害が出ても「自己責任」と言われるだけ。仮に裁判が起きても長時間かかり、勝訴したころには被告の大半がいなくなっています。そして結局、健康は戻ってきませんよ。
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