「ガンになった」と訴えられ、負けまくり、結果「採算が取れないから」と、米国一般家庭市場から撤退した「グリホサート系農薬」=「ラウンドアップ」
この事実、日本では全く報道されていません。けれども「報道されない=安全」ではないですよね。企業の事情で報道されませんが、日本で普通に買える食品からも、グリホサートは検出されています。
ココでは「農民連食品分析センター」の情報をもとに、グリホサートが検出された食べ物、されなかった食べ物をご紹介します。
ただ、現在も同じ材料が使われているかは不明ですよ。この記事を、ひとつの参考にしていただければと思います。
検出された・されなかった製品はコチラ
ココでは
- パン
- シリアル
- 麺類
- ビール
- お菓子
に分けて、詳しくご紹介します。
グリホサートが「検出された」「検出されない」両方紹介していますので、注意してご覧ください!
パン
国産小麦100%使用のパンは、グリホサートが検出されたことがありません。
2019年の調査でも
「Pasco超熟 国産小麦」からは、グリホサートが検出されませんでした。
逆に「国産小麦100%」「有機小麦100%」以外のパンからは、グリホサートが検出されています。詳しくは、コチラをご覧ください。

……という事は「給食のパンは?」って、考えますよね。そのデータはコチラ。

気になる方は、自分で「調査してください!」とお願いすることもできますよ。後ほど「誰でも調べてもらえます」で詳しくご紹介します。
シリアル
シリアルは1種類だけ分析されていて……
「ケロッグ オールブランフルーツミックス」からは検出されませんでした。
ただ、これには理由があります。後ほど「検出されないのには理由がある」で、詳しくご紹介しますね。
シリアルの情報は、コチラに載っています。

麺類
「国産小麦100%」「有機小麦100%」の麺からは、グリホサートが検出されませんでした。詳しくは、コチラをご覧ください。

小麦の原産地が、無農薬栽培を明記しているマカロニ1製品をのぞき、小麦産地がアメリカ、カナダであることがわかっている製品からは、すべてでグリホサートが検出されています。
小麦製品のグリホサート残留調査1st 農民連食品分析センターHPより 2023/1/20引用
[追記]マカロニについては、後日、生産に関する追加情報の提供がありました。それによると「カナダで秀明自然農法(農薬および肥料を使用していない)により栽培された小麦を使用して生産された製品」とのことでした。
やはり、検出されないのには理由があるんですね。
ただ、2019年の調査では、一部の「インスタント麵」からグリホサートが検出されませんでした。

それが、この4品。
「日清食品 どん兵衛 きつねうどん」
「日清食品 ラ王 背脂コク醤油」
「サッポロ一番 塩らーめん」
「サッポロ一番 旅麺 会津・喜多方 醤油ラーメン」
なぜでしょうね。報告を読んでも、メーカーに問い合わせ等はしていないみたいです。ただ、グリホサートは水溶性。脱水方法によっては、水と一緒に取り除かれる可能性があります。
ビール
ビールの原料は「大麦」。だから「入っているかも?」という事で、調べた結果がコチラ。

結果、2種類からグリホサートが「痕跡」レベルで検出されました。それが、この2品。
「ブルームーン缶 350ml」

「サッポロ 麦とホップ <黒>」

ただ、コレはあくまで2019年の分析結果。今はどうなのか分かりませんよ!
ちなみに「痕跡」というのは
定量下限値以下、検出限界以上で検出があったこと
食パンのグリホサート残留調査 農民連食品分析センターHPより 2023/1/20引用
「調べたいモノに、グリホサートがどれだけ入っているか」の「どれだけ」を「定量」といいます。どこで誰が分析しても、同じような数値が出るように「分析方法」「定量下限値」が、法律で定められているんです。
ただ、使う機械によって「含有量がもっと少なくても、検出可能」という事があります。それが「検出限界(下限)」。なので、ココでいう「痕跡」とは、法律上「検出されず」だけど装置では検出されている状態なのです。
農民連食品分析センターの機械は高性能なので、法律で決められた「定量下限値」よりも小さい数値まで測定できるんですね~。
お菓子
「子ども用お菓子」……入っていたら困りますよね。「ギンビス たべっ子どうぶつ バター味5連」から、グリホサートが検出されました。

「痕跡」レベルは、もっとありますよ!詳しくは、コチラをご覧ください。

その他にも、こんなお菓子から検出されました。
「きのこの山(クラッカー生地のみ)」

「たけのこの里(クッキー生地のみ)」

「プリッツ(旨サラダ) 」

「森永製菓 小麦胚芽のクラッカー」

「パイの実(パイ生地のみ)」

詳しく知りたい方は、コチラをご覧ください。「痕跡」レベルは、もっとありますよ~。

こんな傾向があります
いろんな製品から、グリホサートが検出されています。ただ、こんな「傾向」があるんです。
- 輸入小麦を使うと検出される
- 輸入小麦の全粒粉を使うと、検出量が増える
- 検出されないのには理由がある
どういうことか、詳しく紹介します。
輸入小麦には、大体入っている
グリホサートが検出されるのは「輸入小麦」のみ。「国産小麦だけを使った製品」「有機小麦100%」の製品から、グリホサートが検出されたことはありません。
実は、日本の小麦畑でもグリホサート系農薬は使用できます。ただ「タネをまく前まで」という決まりがあるので、小麦には残らないんですよ。
ここら辺の詳細はややこしいので、最後に詳しく紹介しますね(コチラを参照ください:【基本情報】そもそも農薬って?)。
全粒粉にたくさん入っている
外国では、小麦を収穫する前にグリホサートをまくことがあります。それは「小麦の乾燥が早くなる」から。
グリホサートをまいて小麦を乾燥させ、大型機械で一気に収穫。非常に効率的です。
収穫後は小麦自体の代謝がありませんから、グリホサートは分解されず、そのまま小麦表面に残ります。だから「全粒粉にたくさん入っているのでは?」とのこと。
全粒粉での検出が目立つのは、プレハーベスト処理によって付着したグリホサートを多く含む、外皮いわゆる「ふすま」部分を多く含みためと考えられます。
小麦製品のグリホサート残留調査1st 農民連食品分析センターHPより 2023/1/20引用
詳しくは、コチラをご覧ください。

検出されないのには理由がある
輸入小麦からグリホサートが検出されない時は、こんな理由があります。
例えば「ケロッグ オールブランフルーツミックス」
全粒小麦を使ってるのに、グリホサートが検出されませんでした。
これは、ケロッグ社が「2025年までに、グリホサートをやめます」と宣言しているから。

消費者の声で、企業は変わるんですよ~。
検出されるのにも理由がある
あと、日本の大豆製品からグリホサートが検出されたことがあります。

詳しくはコチラ……国産大豆で作った大豆チップス、三温糖きなこねじりから「痕跡程度」検出されています。
これを受け、日本消費者連盟がホクレンに質問状を出しました。

質問に対する回答がなく、何度も督促した結果、最終的に「今後グリホサート剤の「落葉終期~14日前」での使用は控えることを決定した」という回答を得たのです!

これが、ひとつにまとまった記事を紹介しますね(農民連「大豆の収穫前散布 ホクレンが事実上禁止に」)。
消費者が声をあげると、企業は方針を変えるのです。
誰でも声をあげられます
国産大豆にグリホサートが残留しているのを確かめ、声をあげたのは「日本消費者連盟」。ですから「日本消費者連盟の会員」になると、いろんな活動に参加できます。

ココの会員になると、「消費者リポート」という大手報道機関では報道されない情報が満載の雑誌が送られてきますよ。
ただ、1人でも大丈夫。こんなことも、立派な「声のあげ方」という方法をまとめました。
スーパーの「お客様の声」に投稿するだけでいいんです。その声がたくさん集まれば、企業も考えるじゃないですか。だから、意見があればドシドシ投稿すればいいんです。それも立派な「消費者の声」ですよ!
誰でも調べてもらえます
今回の食品だけじゃなく
- ベビーフード
- ペットフード
- 給食
- 髪の毛(過去にグリホサートを摂取したか分かる)
「調べてもらいたいな」と思ったら、ココで誰でも調べてもらえます。

「農民連食品分析センター」は、寄付だけで成り立つ分析機関。ですから「忖度」「思いやり数値」がありません。
定期的に情報が欲しい方は「分析サポーター」になりましょう。

ココに登録すると、「分析センター検査室ニュース」が3か月ごとに送られてきます。今回紹介した内容より、ちょっと詳しい情報が、若干早めに入手できますよ~。
【基本情報】そもそも農薬って?
農薬とは、ザックリ言って「人間が求める効果があれば、全部農薬」です。
ただ、私たちが飲む薬と一緒で、
- 使っていい作物
- 使っていい時期
- 使っていい回数
が決まっているんです。
例えば、今回取り上げた「グリホサート系農薬」も、
- 使っていい作物
- 使っていい時期
- 使っていい回数
が決まっています(詳しくはコチラ:ラウンドアップマックスロードの適用雑草および使用方法)。この表を見ると
- 小麦:耕起前又はは種前まで
- だいず:耕起前又は出芽前まで 収穫前日まで
とありますよね。つまり、グリホサート系農薬を使っていい時期が「小麦は種をまく前まで」「大豆は収穫前日も使える」という違いがあるんです。
先ほど紹介したラウンドアップマックスロードの適用雑草および使用方法に掲載されている作物には、グリホサートが使われている可能性があります。
興味がある方は、色々調べ、企業に質問しましょう。そうすれば、「ケロッグのシリアル」「北海道産大豆」のように、消費者の声が反映されていきますよ!
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