「The 消費者」に仕立て上げられ、人間性を壊されていませんか?

本いろいろ

自分で考えず流されるまま進学就職していると、知らないうちに「流行」「普通」を押し付けられ、必要ないのに家や車をローンで買うことになるって、意識したことありますか?

「家や車、必要でしょ?」という声が聞こえてきそうですね~。

ただ、そんな方に質問です。「銀行やグローバル企業の視点で、自分の消費行動を見たこと、ありますか?」



日本では、無思考に学校教育を受け就職すると、自己評価が異常に低い「社畜」「消費者」が出来上がるしくみになっているんです。そうして、周囲の目を気にして働かせ、ローンを組んで消費させ、身動きを取れなくして……

ココではそれを「The 消費者」と名付け、そのしくみを説明している本をご紹介します。

現代資本主義の本質は「搾取」

現代資本主義は「経済成長至上主義」。庶民を「盲目的に会社の言うことを聞く」「The 消費者」に仕立て上げ、大資本に都合がよい仕事をさせつつ、ローンでしばり大資本に奉仕させる制度です。

  • 生きるために働いているはずなのに、死にそうではないですか?
  • 売り上げのために、お客さんに嘘ついたり、体に悪いと分かっているモノを売っていませんか?

「そんな会社、やめればいいんです!」というのが、この本。

では、内容をご紹介しますね~


経済成長を目指すからすべての不幸が生まれている(p17)

人口が減っているのに、売り上げだけが右肩上がりって変じゃないですか?

あと、「付加価値」って本当に必要ですかね?非常用ならともかく、ペットボトルやウォーターサーバーの水って、「マイクロプラスチック入りの、古い水」だと思いませんか?

湧き水や井戸水を飲めば、お金はかかりません。実際、私の実家は集落全体で湧き水を利用していて、水道料金は3000円/年です。

経済成長を目指せば、全世帯でウォーターサーバーを設置するのが正しいでしょうね。けれども、それって「豊かな生活」ですかねぇ……

モノのために過分に働くハメになるし、所有が多いほど身軽さを失う(p33)

モノが多いと、置き場所を作らないといけません。つまり、モノのために家賃、固定資産税を払わないといけないんですよ。モノを買うため、置くため、維持するために、余計に働かないといけません。

これって、豊かですか?

違うものには違う、と言おうと決めた。それが自由だ。(p36)

私の実家は有機農家ですが、私は農薬の毒性試験をしていました。生物を殺すんだから、絶対毒なんですよ。それを、「ここまでなら安全」って試験をするのが、本当に空しくて。

おまけに、実際試験をするのは、私のような派遣社員。農薬の原体を使いますから、かなり危険です。正社員は「快適な事務室」でデータを見るだけ。いつも、危険な実験室は派遣社員だけでした。

そんな時に、コロナ禍。派遣は毎日出社ですが、派遣先の正社員にはテレワークが導入されました。

つまり、給料を人質に取られていると、言いたいことも言えなくなるんです。だから、「The 消費者」から抜け出し「経済成長のレールから外れる」のが「自由に生きるコツ」なんです。

もはや、食べ物が食べ物でない、食べ物は工業製品なのだ。(p119)

最近の加工食品は「食品サンプル」です。見た目はキレイですが、素材の味が全くしないし、いつどこで食べても同じ味。これって、実は変なんですよ。

だってね、「このお米はモッチリしている。冷めても甘味が強い。」とか言うじゃないですか。素材には旬があり、特有の味がするんです。

けれども、今じゃ旬も味も、あったもんじゃありません。たとえば、「トマト鍋」

カゴメ株式会社 甘熟トマト鍋スープから、画像をお借りしています 2023/9/22

トマトの旬は夏です。なのに「冬にトマト」って、変じゃないですか?



この鍋の素、生のトマトを5つ入れる必要が。じゃないと、甘くてまずいんです。自社のトマト畑を持つカゴメが「真冬でも生トマトを消費できる商品」として開発したのでは?

冬に加温したハウス内で育てた夏野菜……。私には違和感しかありませんが、「はっきりした味が子どもに人気」で、売れているとのこと。

これも、「The 消費者」「経済成長」の典型例ではないでしょうか。


少しでも自給しよう。そして「The 消費者」から抜け出そう。(p137)

GDPを減らそう。経済界と政界には怒られそうだ。でも幸福感は増すのだから。(p137)

お金を使わなくて困るのは、経済界と政界です。

お金に振り回されるのではなく、上手に使う「賢い消費者」を目指しませんか?

食べ物を自給して、自分でいろいろ賄えば、お金を使う場面が減ります。たとえば、加工食品を使わず、農家から野菜を直接購入、調理すれば、使うお金が本当に減ります。

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都会にいると、完全にお金を使わないのは無理ですが、使わない方向に生活を持っていくのは可能です。


格差で暮らしが厳しくなるのも、ミサイルを落とされるのも、戦地へ派兵されるのも、みんな庶民である(p276)

戦争で古い兵器を消費、新しい兵器の試し打ち。復興景気で儲かるのは誰でしょう。ロシアのウクライナ侵攻で分かりましたよね。

経済成長を追求すると、格差が広がり、最後は戦争に行きつきます。そして、いつだって、振り回されるのは庶民です。

だから、経済界や政界の「経済成長しよう」に騙されてはいけないんです。

この本を読めば、イヤな仕事で経済的豊かさを求めるのが、アホくさくなります。同時に、「生きる事を楽しむ手段=ナリワイ」を見つけることができますよ。

「The 消費者」をやめたい方に、一読をおススメします。

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