地道すぎる…知って驚愕!マイクロプラスチック判別方法

プラと生活 

海に漂うマイクロプラスチック。網ですくって「これはプラスチックです」と分かるわけではありません。一つ一つ人が機械にかけて分析しているのです!その手順をご紹介します。ものすごい手間がかかっています。

ココの知識はこの本から頂きました。

海洋プラスチックごみ問題の真実 マイクロプラスチックの実態と未来予測 磯部篤彦 著 化学同人発行(2020)

詳しく知りたい方はこの本を読んでください。

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この本です。興味のある方は一読をお勧めします

小さいプラスチックを集める

海からプラスチックを集める方法は・・・

  • 海面近くは曳網採取:海面近くに浮いているモノをとる網があります
  • 深さ10m以下の採取は:方法が確立されていません。

海に浮いているマイクロプラスチックは「海面1平方キロメートルあたり」マイクロプラスチックが1万個 というように表現します。たくさんマイクロプラスチックがあると、「海面1平方メートルあたり」になることもあります。

ちなみに環境省が2019年5月に「漂流マイクロプラスチックのモニタリング手法調和ガイドライン」を発表しました。

http://www.env.go.jp/water/post_76.html こちらが環境省のHP

ガイドラインの曳網方法の概要図  PDF 英語版の下に日本語版があります。

こうやって、プラスチックは問題だ、と考える世界中の人たちが、同じ条件でプラスチックを集めて、同じ方法で情報をまとめています。

けど、集まったのはプラスチックだけではない

海で集めたモノをきれいに洗って仕分けをします。ネットの網目は約0.3mm、それより大きいモノしか網には入っていません。

マイクロプラスチックとは微細なプラスチックごみ(5㎜以下)のこと

大阪市 マイクロプラスチックについて 2022/6/28引用

マイクロプラスチックを集めたい場合は、5mmのふるいにかけて、ふるいの下に落ちたものを一つ一つ調べます。海藻に見えても、石に見えても、実はプラスチックかもしれないからです。

海洋プラスチックごみ問題の真実 という本の82ページに、分別作業をしている写真があります。

これを見ると、4段階に網目が細かくなっていくふるいが。分析者の前には、たぶん真空ポンプにつながった「ろ過装置」が見えます。恐らく手順としては

  1. 海面でモノを集塵ネットで集める
  2. 集塵ネット内側をきれいに洗って、水の中に集める。
  3. 水ごとろ過する。
  4. ろ紙の上に残っているモノを調べる

という感じなのだと思います。

大きさで分けたら、プラスチックを探し出す

5mm以下のモノを集めてから、プラスチックかどうかを調べる作業に入ります。

よほど小さな粒は、生物や鉱物の破片なのか、プラスチックなのか、肉眼では判断できません。そこで、フーリエ変換赤外分光光度計という分析機器を使って、素材判定を行います。

海洋プラスチックごみ問題の真実 磯部篤彦(2020)p83

プラスチックの素材を調べる機械に「フーリエ変換赤外分光光度計」があります。赤外線を試料に当てた際の、その赤外波長の変化を測定します。私はATR法の装置を使っていました。

その、測定方法なのですが・・・

  1. 直径2mmぐらいの平らな場所に測定したいモノを置く。
  2. 上からぎゅーーっと押す。モノを平らな場所に密着させる。
  3. 赤外線を当てる。

1.の平らな場所、そこにはダイヤモンドが埋め込まれています。平らなダイヤモンドの上にモノを乗せるのです。

2.うまく乗らないと測定できません。密着が重要です。

3.は、あっという間です。

このような感じで測定されたデータですが、パソコン画面に波となって出てきます。その、波の形がプラスチックによって異なるので、判定ができるのです。

ひとつだけならあっという間ですが、これを延々繰り返します。さらに、研究記録として残すのであれば写真撮影も必要です。

磯辺先生の研究室ではこの作業を繰り返し、17万粒を超えるマイクロプラスチックを判定したそうです。写真撮影した分だけで17万、ということは、装置で測定した粒はもっとあるということでは…本当に根気のいる、大変な作業です。

調べるのにはお金がかかる

この研究にはとてもお金がかかっています。

モノを集めるためには船を出さなければいけません。集まったモノを分別、判定するのも膨大な手間です。人件費がかかります。

装置も高額です。私が使っていた装置は、一部分だけで100万円しました。カメラが装着できる顕微鏡、データを保管するパソコン、これらの保守点検…それ以外にもいろいろあると思います。

とにかく、お金がかかるのです。

そして、マイクロプラスチックは世界的な問題なので、世界中で同じような事が行われ、みんなで話し合いをしています。

それにもお金がかかります

これは 問題を発見するための費用

今、やっと「プラスチックがあちこちにある」という事が分かりました。ここが出発点に過ぎないのです。

では、これからどうすればよいのでしょう。どんなことができるのでしょう。世界中でいろいろと考えられています。興味のある方は、こちらをご一読ください。




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