国民の安全を守るため、政府がいろんな対策をしてくれます。ただ、そんな中に「これはどういうコト?」と考えてしまう対策が混じっているときがあります。
「ラウンドアップ」がそんな対応の一つ。ラウンドアップの有効成分「グリホサート」は、シキミ酸経路を阻害して除草……つまり「善玉菌の抗生物質(※後で詳しく説明します)」ということ。その上、発がん性を指摘され、
米国や
2023年には豪州と
カナダでも訴訟が始まり
フランスでは「グリホサートを含む農薬などが、従業員の死因に影響した」として、雇用主が9万5200ユーロ支払うよう命じられました。
こんな感じで、諸外国が問題視しているのに、日本は残留基準を緩くしたままなんですよね~💦
2021年8月、米国の化学企業が作る組織「Crop Life」は「バイエルは2023年までにアメリカの一般家庭市場からグリホサートを引き上げる」と報道しました。
ただ、残念ながらコレはウソで、2023年米国で普通の「ラウンドアップ」に加え、「グリホサートは入っていないけど、もっとやばいモノが入っているラウンドアップ」が新発売されたとのこと。
でも収益が悪化して、バイエルは投資家から「作物科学部門を切り離せ」と迫られていますよ。
こんな感じで、世界中で物議を醸している「ラウンドアップ」ですが、日本では全く報道されていませんよね~。なぜでしょう?色々調べて、考えてみました。
ラウンドアップはアメリカでも「やっかい者」
なぜ、グリホサートは問題なのでしょう。それには深~い理由があるんです。
- ラウンドアップ
- グリホサート
- モンサント
この関係は、最後に詳しく説明します。まずは、「グリホサートの問題」をご紹介しますね。
和解金で業績悪化
バイエルは2018年6月、モンサント社を買収しました。その年からモンサントの除草剤「ラウンドアップ(有効成分がグリホサート)」の発がん性を巡る訴訟が相次ぎ、株価が大幅に下落しました。
バイエルがモンサントを買収した2018年にカリフォルニア州の裁判所が学校の校庭管理人ががんを発症したのはラウンドアップが原因とし、バイエルに2億8900万㌦の損害賠償支払いを命じた。
長周新聞 バイエル(モンサント)が10万件の訴訟に1兆円で和解 ラウンドアップに発がん性 より 2022/6/22引用
これ以外でもたくさん訴えられ原告団10万人と和解、109億ドル(1ドル100円として1兆900億円)を支払う予定。
けれども全然足りません。
2019年8月にバイエルは80億ドルの賠償金を支払う提案をおこない、和解への動きを示した。和解では、バイエルが現在のラウンドアップ訴訟を解決するために、88億ドルから96億ドル支払うことを宣言し、今後の訴えにそなえ追加で12億5000万ドルを用意したとのべた。和解により約9万5000件の訴訟が終結するとしている。だが、今後も約2万5000件の訴訟が未決着のまま残る。
長州新聞 バイエル(モンサント)が10万件の訴訟に1兆円で和解 ラウンドアップに発がん性 より 2021/8/29引用
モンサントを買ったばかりに、バイエルは大金を支払うことになりました。
コロナ禍で業績悪化
そして、コロナ禍。
2021年はそれまで設定していた利益目標を達成できないと発表しました。結果、株価はマイナス13%。
↓これは過去5年の株価変動
金もうけできると思って買収したのに、お金がかかって仕方がない、利益が全く上がらない……株主に言い訳できない状態が続き、「2023年までにアメリカの一般家庭市場からグリホサートを引き上げる」と発表したのです。
びっくり!日本の対応
なぜか「ラウンドアップ訴訟」が報道されない日本。ドラッグストア、ホームセンターに行くと、除草剤売り場にラウンドアップが並んでいます。
2023/6/19画像引用 画面をクリックしてください
これは、2020年に開催された、全農「POP甲子園」「ラウンドアップ部門 大型陳列」の様子……健康被害がでたら米国、豪州では訴えらるものを、日本では売り込んでいます。
2019年には一部輸入農薬に対し、残留基準が緩くなった日本。その結果「市販のお菓子」「学校給食パン」から「グリホサート」が検出されていますよ。
世界に逆行としか、言いようがありません。
世界的には?
諸外国の対応は、デトックスプロジェクトジャパンのサイトで詳しく紹介されています。
上記以外にも、日々「全面禁止」「農地以外は禁止」という国や地域が増えています。
「ラウンドアップ」使う前に考えてみて
除草剤は本当に楽です。ただ、よく効くのには訳があるのです。
その「安全」は、本当?
グリホサートは植物の生合成反応経路「シキミ酸経路」が正常に働くのを邪魔します。この経路は植物が生きていくのに必要なモノ。だから、草がすぐ枯れてしまうのです。
シキミ酸経路は、人間にはありません。だから安全とメーカーは言います。
しかし、人間は腸内細菌など微生物と共生しています。私たちはその微生物にビタミン、ホルモン、酵素を作ってもらっているのです。こういう微生物はシキミ酸経路でエネルギーを得ていますよ。
腸内細菌などの微生物に関しては、この本がおススメ。自閉症の原因は抗生物質との記述もあります
つまり、グリホサートは善玉菌の「抗生物質」。それが給食パンやお菓子に入っているんです。
グリホサートの影響を受けない菌類もいるんですけどね、その代表が「カビ類」「ボツリヌス菌」「サルモネラ菌」。このことは国会でも「グリホサート製剤の安全性」は話題になっていて、
シキミ酸経路は細菌類にもある。ヒトの腸内細菌のうち、ボツリヌス菌やサルモネラ菌などの悪玉菌は耐性で生存するが、乳酸菌など善玉菌の多くで減少が報告されている。
農薬グリホサート製剤の一日摂取許容量と安全性に関する質問主意書 2023/1/12 一部引用
「腸内細菌に影響ないんですか?」と質問されています。
その回答がコチラ。
また、御指摘の「腸内細菌への影響」については、ガイドラインにおいても毒性試験における検査項目とはされておらず、農薬の登録に当たってもその検査の実施を求めていないものである。
衆議院議員宮川伸君提出農薬グリホサート製剤の一日摂取許容量と安全性に関する質問に対する答弁書 2023/1/12一部引用
つまり「ガイドラインで決められていないから、調べていません」という事。国は、検査すらしていないのです。
善玉菌を殺し、悪玉菌だけ生き残る「抗生物質入り」食品😱。食べ続けたら大変なことになると思いませんか?
グリホサートは、摂取すると髪や尿から出てきます。つまり、腸からそのまま吸収されるんですね~。「私は大丈夫?」と心配になった方。日本でも検査できます。詳細はこちら⬇️
過敏性腸症候群
炎症性腸疾患
自閉症
関節リウマチや多発性硬化症の自己免疫性疾患
アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどのアレルギー性疾患
こういう病気が近年増えている原因は「腸内細菌」とも言われていますから
興味のある方は、一度調べてみてはいかがでしょうか?
モンサントの科学者も認める「発がん性」
ラウンドアップには発がん性、遺伝毒性が疑われています。これはモンサント社の科学者が認めてる事実。
先週、米国の法律事務所が発表したモンサント社の極秘内部文書では、モンサント社の科学者が、同社の主力製品であるグリホサート系除草剤「ラウンドアップ」に発がん性や遺伝毒性のリスクがあることを認識していたことが明らかになった。
Sustainable Pulse Monsanto Admits Untested Roundup Herbicide Could Cause Cancer in Secret Court Documents 2021/9/19引用
それなのに市販されるのは、なぜでしょうね。
この論文、自分で読んでみませんか?
さらに、セラリーニ論文で有名なジル=エリック・セラリーニさん。
これは、あまりに完璧な「ラウンドアップは有害だ」という証拠を突き付けられた大企業が、カネで科学者を買って仕立てた事件ですよ。
興味のある方は、上記サイトから論文を読んでいただいてもいいですし……日本でも、セラリーニさんの著書が販売されています。本人が、事の顛末を説明していますよ。
きみのインビボ実験の結果が発表されて丸一日もたたないうちに、INRA(フランス国立農学研究所)の専門家で、ILSI(国際生命科学研究機構)のメンバーでもあるジェラール・パスカルは、この実験の何万点というデータをすべて分析し終えたと言ってのけたんだよね。そして翌日の『フィガロ』紙に「こんなものには三文の値打ちもない」と書いた。これが本当だとしたら、めちゃくちゃしごとが早い天才だよ。でもこの実験結果は、発表前に中立的な科学評価団体によって四か月かけて査読され、正式に承認を得たものだった。
「安全な食事」の教科書 ジル=エリック・セラリーニ /ジェローム・ドゥーズレ著 ユサブル p94
ちなみに、今でもセラリーニさんはいろいろ不都合がある生活を強いられているとのことです。
来日した際にお聞きしたところ、今も企業や研究者からの執拗な攻撃が繰り返されており、講演先にもやってくるという。
「安全な食事」の教科書 ジル=エリック・セラリーニ /ジェローム・ドゥーズレ著 ユサブル p8
最初の論文発表が2012年、来日されたのが2019年。論文発表から7年経っても、企業が妨害するのです。
そこまで手間暇かけて妨害するのは、なぜでしょうね🤔。
こういう事実を知った上で使うか使わないか、日本ではあなた次第。そして、こういう「企業寄りの隠蔽」はコロナ禍でも繰り返されていますよね。ですから私たちは「ラウンドアップ騒動」から学び、報道を見ればいいんです!
「グリホサート」「ラウンドアップ」「モンサント」「バイエル」とは?
「モンサント」「バイエル」「ラウンドアップ」「グリホサート」……聞いたことはあっても「何が、どう違うの?」と思う方もいるのでは。
ココで一度、ご説明します。
「グリホサート」「ラウンドアップ」のちがいとは?
「グリホサート」が化学物質名。それを有効成分として作られた除草剤が「ラウンドアップ」という商品です。
ラウンドアップの裏を見ると「有効成分 グリホサート」と書かれています。興味のある方は、ドラッグストアなどで確認してみてください。
モンサントはアメリカにあった農薬・種子メーカー
1901年創業の化学企業「モンサント」。主な製品はコチラ。
- 2,4-D(枯葉剤の主成分)
- PCB(ポリ塩化ビフェニル カネミ油症事件で有名)
- DDT(沈黙の春 で詳細が取り上げられている)
- サッカリン(人工甘味料 発がん性がある?)
- アスパルテーム(人工甘味料)
- ポジラック(牛成長ホルモン剤)
- ジカンバ
- グリホサート
- ジカンバ、グリホサート耐性の遺伝子組み換えタネ
・・・・・・
戦争で化学兵器を作った際に得た技術を使って農薬を開発し、その農薬耐性遺伝子組み換え作物のタネを作ってセットで販売。
これがモンサントのビジネスモデルです。
その「モンサント」を買収したのが「バイエル」という製薬会社。もちろん、コロナワクチンにも絡んでますよ。
詳しく知りたい方に、おススメ図書
「モンサント」について、もっと知りたい方はコチラをどうぞ。
この本をまとめた記事を書きました。輸入食材、本当に怖いですよ。健康を守るため、ご一読をおススメします。
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