「ゲノム編集」という新技術。これは「生物の遺伝子を切って、本来持っている性質を失わせる技術」です。
日本が最先端をひた走る、夢のような新技術「ゲノム編集」……食品に使う場合「自然界でも起きている」という理由で「表示義務なし」。消費者庁への届け出も「任意」って知っていますか?
消費者庁 令和元年9月 ゲノム編集技術応用食品の表示について より 2023/6/27一部加工して引用
これって……ホントに「安全」なんでしょうか。
ココでは「ゲノム編集」を、分かりやすくご紹介します。難しい専門用語は、一番最後でまとめて説明しますよ。新型コロナワクチン同様「ひみつが多い新技術」は、自分で調べて納得してから利用しましょう!
日本で入手可能な「ゲノム編集」食品
日本では「ゲノム編集」された
- ミニトマト
- トラフグ
- 真鯛
が、カンタンに入手可能。
さらに2023年3月、「ゲノム編集トウモロコシ」が加わりました!
このトウモロコシ(コーンスターチ)を使った食品は「表示義務がない」ので
- 今、日本で流通しているの?
- 市販の食品に入っているの?
こういうことを、誰も正確に把握できないんですよ~
ちなみに、こんなに「ゲノム編集」動植物が流通しているのは日本だけ。海外では、「アメリカの大豆油」があったのですが……
その会社、株価が大暴落して同社は作物商業事業から撤退。今後は「種子の生産と技術ライセンスのみ」に集中するそうです。
あのアメリカでさえ、こうなのに。ちょっと不思議ですよね。
では、日本で「ゲノム編集食品を作っている会社」をご紹介しましょう!
ミニトマト
サナテックシード株式会社が開発した、GABA高蓄積トマト「シシリアンルージュハイギャバ」
これが、「ゲノム編集」されたミニトマトです。ホームページから購入可能……ですが、最小パックが2キロで約4千円!(※2023/8/22現在) ”大人気”という報道、聞きませんよね~
なぜこんなに高いか、というと「クリスパーキャス9」という「ゲノム編集技術」を商売で使うと「超高額特許料」が必要だから。GABAを取るのにサプリもあるのに、トマトを食べる人は……ねぇ。
では、商売ではなく「研究材料」だったら大丈夫⁉
この動画、2022年7月13日にアップされています。その後、2023年にも苗を提供しているみたいですね~
動画を見ると、生徒にトマトを食べさせていますけど……。そのトマト、誰も安全性を確認していませんよ!
おまけにこのトマト、⬇️この「研究論文」によると
ゲノム編集トマトは1塩基注入のゲノム編集であり
研究論文 ゲノム編集トマトを用いた高等学校「生物」における分子生物学実験の開発とその検討 より 2023/8/22引用
注入された塩基は、どこから来たの?外部から塩基を入れたら「遺伝子組み換え」ですからね。それで「未知なたんぱく質」が作られていませんって?
なぜなら「塩基3つ」で「アミノ酸」ができるから。
東洋大学 高校生のための科学用語集 > 生物用語 > 遺伝暗号(コドン)より 2024/1/11引用
1塩基注入で、そのリズムが狂っているんですよ……
トラフグ・真鯛・ヒラメ
リージョナルフィッシュ株式会社が開発した「22世紀ふぐ」「22世紀鯛」
これも「ゲノム編集」されています。
ふるさと納税返礼品になったけど……
ちなみに「22世紀ふぐ」は、京都府宮津市の「ふるさと納税返礼品」でも入手可能(2022年10月6日現在)。
【ふるさと納税】22世紀ふぐ フルコースセット 【魚貝類・フグ・ふぐ・鍋セット・フルコース・とらフグ】
ただ、宮津市民の反応は、複雑なんです。
「安全性の確認」一切ナシの「ゲノム編集魚」ですからね……
イベント販売で「超高額ラーメン」
さらに、22世紀ふぐが高島屋のイベントで販売されたんです。
「値段・内容」はコチラで詳しくご紹介しているんですけど……
安全性が確認されていない、内容も貧弱な「1杯2980円のラーメン」
ストプレ!2023/07/14 LIFESTYLE 「22世紀ふぐ」×老舗料亭「下鴨茶寮」!コラボメニューが新宿髙島屋にて期間限定販売 から画像をお借りしています(2023/8/22)
あなた、食べますか?
あれ?効率良いから安いんじゃないの?
そして、「高成長ヒラメ」が追加予定
効率よくエサを食べ、成長するんですよね。それなのに、なぜ「天然物以上の値段」なのでしょうね。エサのロスが少ないんでしょ?効率いいんですよね?それなら安くなきゃ、おかしいでしょ🤣
地震で養殖池が半壊
さらに。
2024年1月の「能登半島地震」で、富山県内に同社が設けたゲノム編集魚の養殖場が半壊😱
「養殖場の被害によってゲノム編集魚の流出は起きていない」というコメントを、1月3日に発信していますが「復旧はかなり困難」とのこと。
そんな「困難」な状態なのに、本当に流出は起きていないんでしょうかねぇ……。地震が起きて2日で、正確な情報をがっちり把握できたんでしょうかねぇ……。
天然ゲノム編集の代表例は「がん細胞」
ゲノム編集食品の開発者は「私たちの体内でも、天然ゲノム編集が起きている」と言います。ただ、通常自然にDNAが切れても、修復されるんですよね~。それを「塩基配列が変わるまで」切り続けるのが「ゲノム編集」ですよ。「自然現象と一緒」って思いますか?
そして、自然界で起きている「ゲノム編集」……その代表例は「がん細胞」。
ちなみに、元気な人の体内では、がん細胞は免疫細胞に消されます。けれども「ゲノム編集」では消されません。
それでも、開発者が言う「自然現象と一緒」って、信じられますか?
昔の常識、今の非常識
そして、遺伝子工学の世界では、毎年新しいことが発見されます。
1遺伝子1タンパク質ではない
たとえば、以前は「1つの遺伝子から、1つのタンパク質」が定説でしたが、今は「違う」と言われています。
高血圧の黒幕である「レニン」の遺伝子解読に成功した村上和雄さん。実験のため、マウスの遺伝子をひとつ潰したら……
高血圧治療に役立つのではないかということで、その特定の遺伝子をつぶしたマウスを作成したところ、そのうち実験動物に顎がない奇形のマウスが生まれはじめたのです。
生命の暗号 村上和雄著 サンマーク文庫 p132
顎がないマウスは、呼吸できずに死んだとのこと。
DNAの塩基配列は人間が決めたものではありません。だから、操作してどんな影響が出るのか、正確に知ることはできないのです。
ノックアウトで分かった事実
また、「ゲノム編集の結果、DNAに変なモノが入っていた」という事例も。
この牛のDNAには、あるはずのない「ゲノム編集するために使った環状プラスミドDNAの構造全体の2つのコピー」が残っていたんです。
牛のゲノム編集をした会社は「完璧だ」と言っていたのに、FDA(米食品医薬局)が詳しく調べたら「異常がみつかった」とのこと。
外見は「ただの牛」ですよ。一般市民がスーパーのパック肉を見て「コレはゲノム編集肉だ!」と判断できると思いますか?
自然淘汰の先に、現在がある
自然界では、何億年も時間をかけて遺伝子が変化します。
ゲノム編集食品を5~10年食べても「今は問題ない」かもしれません。けれども、1000年後はどうでしょう。安全かどうか、だれも確認できないのでは?
それを「問題ない」と言い切るのは、根拠ある「科学的判断」だと思いますか?
「現在安全」=「永遠に安全」ではない
実際、「手間がかからない」「安全だ」とされた遺伝子組み換えが、開発企業の説明ほどに効率的ではなく、「一緒に使う農薬に問題が見つかった」という例が。
日本でも「公害」「薬害」が絶えませんよね。つまり……
- 企業はおカネのためにウソをつく
- カネを積めば、法律が変わる
- 毒性があるモノも、安全と報道される
一部の企業は「カネ」「地位」「名誉」のためなら、いろんなことをするんです。その一端をご紹介します。
無料の裏には「税金」「市民を利用」
2022年、ゲノム編集トマトの苗が「無料配布」されました。
それはサナテックシード社の「ビジネスモデル」として
パイオニアエコサイエンス/サナテックシード社 Gene Edited “Sicilian Rouge High Gaba”Tomato Marketing Approach&Consumer Patnel Reception in Japan より 2023/8/22引用
海外で発表されていますよ~。日本人は「モルモット」「ネタ」ですか?
そして、開発者には膨大な「科学研究費」が。
これ、元をたどれは「税金」ですからね。高すぎて「商業利用」が無理なら、税金を使って「無料」「研究材料」で……って、どう思いますか?
ふぐは「ふるさと納税返礼品」になっています。ただ、その「無料」の裏には「税金」が。
署名の説明文を読むと、ずいぶん税金を使っていることが分かります
これ、新型コロナワクチンと同じだと思いませんか?
新型コロナワクチンも「無料」ですが、「税金」が投入されていますよ。そして、数々の問題が指摘されても、大手メディアでは「報道されない」ですよね。
私たちは、「無料」「理解できない新技術」「報道されない」には注意しないといけないのです。
科学技術は使っても、使われるな
さらに、ゲノム編集は遺伝子を切った後、どうなるかは「自然まかせ」。どんな塩基対が入るのか、欠けるのか、人間にはコントロールできないのです。
遺伝子組み換えで使われる農薬「ラウンドアップ」も同じ。「畑にまいても、微生物が分解してくれます」といいつつ、ビックモーターの件では、後日「土壌から検出」って、分解されていませんよね?
それが「学校給食のパン」から検出されるんですよ。
グリホサートは「善玉菌専門の抗生物質」ですからね。これのどこが「安全」なの?
「酒は飲んでも、飲まれるな」ということわざがあります。今の私たちは、科学技術に使われていませんか?
おカネや自分の名誉のために利用できるかな
これでは、のび太と全く一緒です。
自分に都合が良い事をした後は「自然まかせ」。のび太にはドラえもんがいますが、私たちにドラえもんはいません。
自然や未来に影響が出ない方法で
皆のためにできる事はないかな
ですから、私たちはドラえもんのように「科学技術」を扱わないといけません。そして、「無料」「理解できない新技術」「報道されない」には、慎重にならないと。
何といっても「健康を害して苦しむのは、私たち」ですからね。
「ゲノム」に関する専門用語の説明
「ところで、ゲノムって何ですか?」……まずは、そこからご説明します。本当にザックリとした説明なので、厳密には違うことがあります。予めご了承ください。
- DNA(デオキシリボ核酸):細胞の核に含まれるモノ。「デオキシリボースとリン酸」が骨格で、「塩基対」が骨格をつなぐ「二重らせん構造」。
- 塩基対:「AとT」「GとC」と決まった組み合わせで対になる。
- 塩基:アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4種類。
「二重らせん構造」を、下の絵で説明しますよ。はしごの手すり部分が「デオキシリボースとリン酸」、足をかける部分が「塩基対」です。
人間のDNAは、塩基対が30億個ぐらい連なって作られています。その中に「遺伝情報を持つ部分」「それ以外の部分」があるんです。
- 遺伝子:DNAの中で、遺伝情報を含む部分
- ゲノム:遺伝子をまとめた言い方
つまり
- 塩基対が30億個、連なったのが「DNA」
- DNAの中で、遺伝情報を含む部分が「遺伝子」
- 遺伝子だけ集めたものが「ゲノム」
DNAには「遺伝情報を持つ部分」「それ以外の部分」があると、先ほどご説明しました。ただ、「それは違う」と考える人もいます。
「ゲノム編集」に関する専門用語の説明
ここで、ゲノム編集に関する専門知識をご説明します。
ノックアウト
特定の遺伝子が働かないように、遺伝子操作することです。塩基を取ったり、別な塩基を入れると、その遺伝子は働かなくなります。
オフターゲット
狙った遺伝子以外を操作してしまうことです。
ゲノム編集の時、はさみを数万個使います。切りたいところは1か所でも、数億の塩基対があるので、はさみをたくさん入れないと、狙った部位を切断できないのです。
そして、オフターゲットが起きます。
モザイク
受精卵をゲノム編集すると、「ある細胞はゲノム編集され、他の細胞はゲノム編集されない」という状態が起きます。
それがモザイクです。
胎児の頃から二種類の遺伝子が存在する生物……それがどう成長するのか、食べて安全なのか、全く分かりません。
動物福祉(アニマルウェルフェア)
動植物は人間の「可食部製造マシーン」ではありません。
人間は地球上の支配者ではありません。自然界で、循環の一部分として存在する生物の一種です。人間の都合で動物の自由を奪ってはいけません。それが、動物福祉の基本的な考え方です。
詳しくは、コチラのサイトをご覧ください。
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