とうふは、本当に便利な食材です。ただ、使い捨てプラ容器に入っているので、買うのをためらっていました。
そこで、「脱プラのために手作り」と思ったのですが、考えが甘かった……。失敗しまくり、ひと月以上試行錯誤して、やっと固まるとうふが出来上がりました!そのレシピ、コツ(太字で黄色いマーカー)を全公開します!
「固まらない」とお悩みのアナタ。解決策が見つかるかも。ぜひお試しください!
とうふ作りに必要なモノ
とうふ作りに必要なモノをご紹介します。
材料
- 大豆:2カップ(300g)
- にがり:50ml
にがりはスーパーでも入手可能。
天然にがりには個性があります。出来上がったとうふを十分水にさらしても苦いときは、量を減らした方が良いかもしれません。
入手できない場合は、塩化マグネシウムを水に溶かして使います。
取扱説明書通りに溶かして使いましょう。
道具
- 大きな鍋
- 大きなざる
- 大きなボウル
- さらし
- さらし製の袋
- 温度計
- ヤカン
- とうふの型(あれば)
とうふ作りには、水をたくさん使います。鍋やボウルは大きめでないと、豆を煮た時、煮こぼれてしまいます。
また、1.大きな鍋は、保温性が高い方が便利です。
「とうふ作りキット」を買うと、 4.さらし 5.さらし製の袋 8.とうふの型(あれば)が不要になります。
このセットがない方は、ざるにさらしを敷いて、「ざるとうふ」を作りましょう。
作り方
とうふの作り方は単純です。だからこそ、この2つが重要。
- 水の量
- 温度管理
なぜなら、とうふは「タンパク質が固まったもの」。水が多いと薄まるし、温度が低いと固まりません。
タンパク質量は10%ぐらいがいいみたいです。昔の大豆を石臼でひくと、濃い豆乳ができますが、最近の大豆をミキサーで砕くと薄くなるようですね。だから、ちょっと工夫が必要。どのタイミングで、どんな工夫をするかは、順を追って説明します。
大きな鍋に目印を
「大きな鍋に、大豆を投入」のとき、粉砕した大豆が2.5~3リットルに収まらないと、とうふが固まりません。
ですから、その際の水量が分かるように、鍋に一度2.5、3リットルの水を入れ、それぞれ目印を付けておきます。
私の場合は、使っている鍋の内側に元から印がついているので、「ここまで入れたら2.5リットルだな」と覚えています。
大豆を水に浸す
まず、大豆を洗ってたくさんの水につけます。いつも豆全体が、水をかぶるように。やわらかくなるまで放置しましょう。季節によって時間は変わります。日に当たると水が腐りますから、直射日光が当たらない、涼しい所に置くのがよいですね。
冬だと24時間ぐらいかかります。
全体的にしわがなく、やわらかかったら大丈夫。不安だったら食べてみてください。全体的に硬さが一緒で、サクッと嚙めればOKです。
ヤカンでお湯を沸かす
ヤカンでお湯を沸かします。その間に、大豆を砕きましょう。
大豆を細かくする
石臼を持っている方は、それで細かくしてください。残念ながら私は持っていないので、ミキサーで細かくしました。
このミキサーは、材料を入れる部分がガラス製。匂いなどが移らないので、便利です。
水が足りないと空回りします。そんなときは、沸かしているお湯をちょっと入れます。滑らかに回るようになったら、大豆が十分粉々になるまで砕きます。
これが…「モーターが熱くてエライ事になるか」「大豆が粉々になるか」のせめぎ合いになります。上手に時間調節してください!
細かくした大豆は、大きなボウルに入れておきます。
大きな鍋に、大豆を投入
2.5、3リットルの所に印をつけた大きな鍋に、細かくした大豆を入れます。まだ2.5リットルの印には届きませんよね?
2.5リットルの印まで、ヤカンで沸かしているお湯を入れます。水は少ない方が、とうふが固まります。水量は、最高でも3リットルまでにしましょう。
焦げないように。けれどもできるだけ強火で、混ぜながら煮ます。すると……
クリーミーな泡が、盛り上がってきます。すぐ火を止めて落ち着かせましょう。泡のコントロールができない方は、すくって捨ててもいいですよ。
それから10分ぐらい混ぜながら、大豆に十分火を通します。
青臭い豆の匂いが、甘い香りに変化したらOKです。ここで加熱が足りないと、とうふが上手に固まりません。しっかり火を通してください。
豆乳とおからに分ける
ざる、ボウル、さらしの袋を使って、「豆乳」と「おから」に分けます。
お玉を使って、煮立った大豆をさらしの袋に移し、しぼります。熱いので、やけどしないようにご注意ください。
全部しぼり切ると、こうなります。
豆乳は80℃になるまで、弱火で加熱します。この時、上に幕が張ります。それが「湯葉」。ここで湯葉ができるぐらいじゃないと、とうふが固まりません。
必要に応じてタンパク質を足す
湯葉ができないときは、タンパク質を補います。
どのぐらい入れるか……これが難しいのです。湯葉が張るぐらい入れると確実ですが、それだと焦げることが。なので、大さじ1~2入れています。
入れ方はカンタン。豆乳の中に粉を入れ、よく混ぜるだけ。サッと溶けます。
おからは乾燥させる
おからは、中華鍋で乾燥させます。フライパンでもOKです。すぐ焦げるので、よく混ぜてくださいね。ココで使っているターナーが、スグレモノ。
ペラッペラなので、鍋にそって曲がってくれます。おからを焦がさずに乾燥させるとき、重宝しています。
豆乳ににがりを入れる
豆乳が80℃になったら火を止め、にがりを入れます。
へらににがりを当てて、まんべんなく入れるのですが……撮影しながらだと上手にできませんでした。にがりを入れたら、全体にいきわたるように、大きく2回混ぜます。
そして、すぐフタをして15分ぐらい保温します。
この間、たまに弱火にかけたりして、豆乳の温度が極端に下がらないようにすると、良く固まります。
型に入れる(型がない方はザルに)
固まってきた豆乳を、型に入れます。
型がない方は、ざるにさらしを敷いて、そこに固まってきた豆乳を入れましょう。
保温していた豆乳がこのぐらい固まらないと、型に入れた後も固まってくれません。実は、これでもゆるいぐらい。もっと固まった方が、しっかりしたとうふに仕上がります。
全部入れたらさらしで包んで
上に重しを乗せます。
ざるとうふの場合は、自然に水が抜けるのを待ちます。
1kgぐらいが丁度良いみたいです。
これで15分ぐらい置きます。
型から外して、水にさらす
とうふから水が抜けたら、にがりを抜くために水にさらします。
ざるとうふを作っている方は、ざるごと水にさらしてください。チョロチョロと水を流して、とうふが完全に冷えるまで放置します。
とうふの出来上がり
これで出来上がりです。
それでも固まらない!
これでも固まらない!という方。ココから取れる対策が2つあります。
- 蒸す
- 冷やす
1つずつ説明しますね。
蒸す
軟らかいとうふは、蒸すと固まります。プリンや茶わん蒸しみたいな感じです。鍋のときなら、ボロボロでも入れてしまえばいいのです。ふたをしたら、自然と蒸しあがって固くなります。
冷やす
そのまま冷蔵庫で一晩放置すれば、かちっと固まります。
「とうふは地下水で作る」と言いますよね。あれは「いつも冷たい」からだと思うのです。水が冷たくないと、とうふは固まりません。
けれども、現代では無理な話。だから、冷蔵庫で冷やしましょう。
……あと、カラカラになったおからが残っていますよね。ついでだから、おからも作りますよ!
おからも作ってしまおう!
中華鍋でおからを乾かしていますよね。そこから、取っておく分を容器に移し替え、中華鍋に残ったおからで調理します。
必要なモノは、これだけ
- おから
- 作り置きのきんぴら
- 安部ごはんの「濃縮つゆ」
「作り置きのきんぴら」はコチラ
「濃縮つゆ」はコチラ
今回は、ココで作った「ふりかけ」も入れました。
作り方は、混ぜるだけ
作り方はカンタン。中華鍋に材料を入れて、水分が飛ぶまで混ぜるだけです。
濃縮つゆは、お好みの量を入れてください。甘い方が良ければ、さとうを入れましょう。
あっという間に出来上がり!
水分が飛べば、出来上がりです。
安部ごはんの「濃縮つゆ」、作り置きの「きんぴら」で、「おから」が出来上がりました~。
作り置きって便利ですね。ホント、重宝します。
おからはポテトサラダに⁉
「おから」と「じゃがいも」を混ぜると、食物繊維たっぷりの「ポテトサラダ」になります。
これに衣を付けて揚げたら「ポテトコロッケ」ですよ。カンタンで健康的。ぜひお試しください!
とうふ、おからが同時に出来る
……という訳で、「とうふ」「おから」が同時に出来上がりました。
何度も失敗しましたけどね。けれども、完全無添加、極力脱プラで、作れるようになりました!
おからは使い道いっぱい
残った乾燥おからは、パン粉のように使えます。
コロッケの衣にも、中にもおからが入っています。
このコロッケ、余ったのでパンに入れました。
しっとりしていておいしかったです。
あとは、かき揚げに入れたり
クッキーにいれても美味しいですよ。
石臼でひいた大豆は粉々になりますが、ミキサーだと、細かくなるだけなので、かなり歯応えが残ります。それが、ナッツの食感みたいで、良いアクセントになるのです。
おからは食物繊維の宝庫ですから、無駄なく美味しく頂こうと思います。
見た感じ「手作りは無理でしょ」と思うモノでも、コツをつかめば簡単に作れるようになります。そして、そちらの方が美味しかったりするのです。
とうふが苦手なお子さんは、一緒に作れば食べてくれるかもしれませんよ。
脱プラ、無添加のとうふ、おから。そして、「濃縮つゆ」。
一度作ってみてください。
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