やさしく解説「昔ながらの油」と「ヘキサン抽出の油」は何がちがうの?

本物の食物

お店に行くと、たくさん油が並んでいます。何を買えば良いのだろう……悩まれる方も多いと思います。

原材料も色々なのですが、しぼり方にも差があります。せっかく買うのであれば、環境にやさしく、体にもやさしい、持続可能なものを買いたいと思いませんか?

ここでは、その「しぼり方」と「原材料」のちがいを、詳しくご紹介します。


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市販の油は、ヘキサン抽出が圧倒的に多い

市販の油は「輸入された原材料」を「ヘキサン抽出する」ケースが圧倒的に多いです。

こうやって油を抽出

たとえば、大豆油を抽出するとき、豆中の油とヘキサンが効率よく出会うように豆を押しつぶします。その「潰した大豆」と「ヘキサン」をグツグツ煮ます。

すると、大豆は「ヘキサンと手をつないだ油」「脱脂加工大豆(油の抜け殻)」に分かれます。

ヘキサン抽出では、油だけではなく、ヘキサン(油)に似た性質のものが、すべて出てきます。

ヘキサンは70度ぐらいで気体になります。そのため、この液体を80度ぐらいで温めると、ヘキサンが蒸発して「ヘキサンと手をつないだ油」の「油」だけが残ります。それを、お湯で洗ったり、中和したり、漂白したり、、、処理をして食用油ができます。

ところで、「ヘキサン」とは?

ノルマルヘキサン(n-ヘキサン)は、大豆や菜種から油を搾り取るときに一般的に使われている化学物質です。ヘキサンにも色々ありますが、代表格はシクロヘキサン、ノルマルヘキサン。この二つのヘキサンの性質、違いをざっくり説明します。


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  1. ノルマルは「普通の」、シクロは「環状」という意味。
  2. ヘキサは6という意味。6個の炭素がつながっている状態。
  3. 化学式はノルマルヘキサン「C6H14」、シクロヘキサン「C6H12」。
  4. ノルマルは70度弱、シクロは80度ぐらいで気体になる。

そのため、ほかのヘキサンと区別したいときは「ノルマルヘキサン(n-ヘキサン)」と表記されることがあります。(※ここのページで使われる「ヘキサン」はすべて「ノルマルヘキサン」です) 

油以外のモノも抽出される

実は、プラスチックから添加剤を取り出すときも「ヘキサン抽出」をします。

もし、大豆にプラスチックの添加剤が付いていたら、含まれていたら、一緒に抽出されます。後処理で取り除けるのでしょうかね…

昔ながらの油とは

第二次世界大戦前までは、文字通り油をしぼっていました。その後、お湯で洗ったり、ろ過したり。今でも瓶や缶に詰められ売られています。


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国産の食用油は缶詰、瓶詰が多い気がします。プラスチック容器には大体添加剤が使われていますから、油を入れていると(使われていれば)添加剤が抽出される気がして…。まさか、そんな事はないでしょうが。

けれども、何事にも絶対はないのです。ヘキサンも残っているかもしれないし、添加剤も抽出されているかもしれません。

その点、昔ながらの油には、その心配が一切不要。安心して使えます。

決定的に違うのは「効率」

「ヘキサン抽出」と「昔ながらのしぼり方」決定的に違うのは効率です。

油の抽出率が、ヘキサン抽出だと99%以上ですが、昔ながらのしぼり方だと80~90%ぐらい。ヘキサン抽出は大変効率的なのです。

しかし、ヘキサン抽出の油に使われる大豆、菜種は、手間を省くため遺伝子組み換え技術、専用の除草剤を使い、大型農業機械で一括管理、外国で栽培された作物です。

船で日本に運ばれ、大工場に送られ、種からヘキサンで抽出した後も、薬品で色々処理をした油。そういう油が、はたして持続可能で健康的でしょうか。

油を作る大工場、そこで働く人は厳重に守られています。守るためにも、資源をたくさん使います。

ヘキサンは回収して再利用しているかもしれません。しかし、使った薬剤、廃液はそのまま捨てると環境に悪影響があるため、無毒化して捨てなければいけません。

一方、日本の小さな畑で作られた、日本で品種改良された大豆、菜種。その種から、ぎゅうぎゅうしぼられ、お湯で洗ったりろ過された油。

油のしぼりかすはそのまま動物用の飼料として販売されていることも。廃液はすべて天然素材由来ですから、処理も簡単です。


私たちが買うもので、地球環境が変わってしまう

ただ、そんな国産油の価格は、スーパーで特売されている油より5倍以上高くなります。けれども、なぜヘキサン抽出の油は安いのでしょうか。同じ量の油をしぼるために使われる資源量は、国産のほうが圧倒的に少ないのに。

これこそ3つの転嫁のおかげです。企業努力、コスト削減、効率化。いろいろ言い訳はあるでしょうが、弱い立場の国、人、自然から奪い取っているから安いのです。


そして、私たちが「安いだけの商品」を選ぶ事は、大企業が弱い立場の人からいろんなものを奪い取るのを応援することにつながってしまいます。

それはイヤ、という方におすすめ

私たちの消費行動が、格差を広げる場合があるのです。それはイヤじゃないですか?

そういう「負のループ」から逃れたい方は、こちらをご覧ください。逃げる方法をいくつかご紹介しています。



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